「手軽に包茎を治したい」「包茎を治したいけど、メスをいれるのは怖い」
このようなご要望に応えることができる包茎手術として、『切らない包茎手術』があります。

今回は『切らない包茎手術』について

  • どのような治療法なのか
  • 通常の包茎手術とどのような違いがあるのか
  • どんな方に適している治療なのか

など、詳しく説明していきたいと思います。

包茎手術を考えている方や興味のある方は参考にしていただければと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。

切らない包茎手術の方法と特徴

『切らない包茎手術』とは、包皮を切ることなくペニスの陰茎部分に包皮を糸で固定する方法です。

簡単に言うと、手で包皮を根元に手繰り寄せて剥いた状態を、糸で留めて維持するような形になります。

切らない包茎手術の特徴

ここからは、『切らない包茎手術』の特徴を解説していきます。

治療時間が短く、ダウンタイムも短い

治療時間は10分ほどと短時間で終了し、包皮を切除する通常の包茎手術と比べると術後の痛みも軽くダウンタイムも短いのが特徴です。

比較的傷跡が小さい

切開することはなく糸を用いた治療法ですので、傷跡を小さくすることができます。
傷跡は、1.2mmほどの穴なのでよく見てもわかるかわからないかという程度です。

治療後の制限期間が短い

ダウンタイムが短い分、治療後早期からマスターベーションや性行為が可能となります。

切らない包茎手術の注意点

先述したように『切らない包茎手術』にはメリットが多くあるようにみえますが、注意するべき点もあります。

包皮の皮が厚い方や余りが多い場合は適さない

包皮をたぐり寄せて糸で留めるとなると、耐久にはどうしても限界があるため、包皮が余り過ぎていたり分厚すぎたりすると糸では留められない場合があります。

たぐり寄せた皮がしわになる

治療痕自体は針穴ほどですのでほとんどわかりませんが、たぐり寄せた皮がしわになるため目立つ場合があります。

陰茎部分や根元で行いますので陰毛に隠れる場合も多いですが、最近は脱毛や陰毛の処理をされている方も増えているので、人によってはしわが気になる場合があります。

固定した糸が取れると元に戻る場合がある

時間の経過や刺激によって固定した糸が外れてしまう可能性があります。
そうなると、もとの包皮が被った状態に戻ってしまう場合もあります。

通常の包茎手術と切らない包茎手術の違い

余った包皮を切除して縫合する通常の包茎手術と、『切らない包茎手術』ではどのような違いがあるのか、まずは表で見てみます。

切らない包茎手術 通常の包茎手術
①治療時間 10分程度 40-60分程度
②傷 1.2mmの傷数か所 縫合痕(詳細は術式による)
③治療後の制限 比較的短い 数週間程度
④治療の効果 もとに戻る場合がある 基本的に戻らない
⑤対応できる
  包茎の種類
仮性包茎のみ
※程度による
すべてのタイプ
①治療時間

通常の包茎手術は余剰包皮を切除して縫合してという流れですが、切らない包茎手術は切開しない分圧倒的に短い時間で治療が終わります。
手軽さを優先するのであれば切らない包茎手術の方が良いかもしれません。

②治療痕

通常の包茎手術では、包皮を切除し縫合した箇所(亀頭の下やペニスの中央)にぐるっと一周傷跡ができることになります。

治療後はもちろんだんだんと目立ちにくくなってはいきます。

一方で切らない包茎手術の場合、1-2mmほどの穴の傷が陰茎部分に数か所のみなので、比較的目立ちにくいです。

③治療後の制限

通常の包茎手術では切除痕の治りや感染症のリスクを考慮し、治療後数週間のマスターベーションや性行為の制限があります。

切らない包茎手術であれば個人差はあれど、その制限が半分ほどで済む場合があります。

④治療の効果

剥いた状態を糸で留めて維持する切らない包茎手術は、固定した糸が外れたり切れたりしてしまうと、元の包皮が被った状態に戻ってしまう場合もあります。

通常の包茎手術では余分な包皮を切除するため、根本的に包茎が改善します。
基本的にはもとに戻ることはなく、完治後に刺激を加えても特に問題はありません。

⑤対応できる包茎の種類

切らない包茎手術は包皮を剥いて糸で留めることができる状態でないと、対応ができないという前提があります。

そのため仮性包茎以外の包茎の種類だと、切らない包茎手術は難しいです。
また仮性包茎だったとしても包皮の余りや厚みの程度によっては難しい場合もあります。

一方、包皮を切除する通常の包茎手術では、真性包茎やカントン包茎、仮性包茎とすべての包茎のタイプに対応することができます。

ご自身では仮性包茎と思っていてもカントン包茎であったり、真性包茎と思っていたが仮性包茎だったりと、受診される際に自身の思っていた包茎のタイプとは実際には違うこともよくあります。
実際に自分の包茎のタイプがどのタイプなのかを確認する目的で受診されるのも良いでしょう。

切らない包茎手術に向いている方

『切らない包茎手術』に向いているのは以下のような方です。

  • 一時的な改善になったとしても、手軽に包茎を治したい方
  • 直近の予定などに向けて、ダウンタイムの短い包茎治療をご希望の方
  • 仮性包茎で皮の余りが多くなく、皮の厚さも厚くない方
  • 陰毛を処理されていない方

このような方にはよい治療法の1つになるかと思います。

切らない包茎手術はABCクリニックへ

切らない包茎手術はすべての方に行える治療というわけではないため、実際に来ていただいて診察の結果、切らない包茎手術ができない方も中にはおられます。

ご自身の包茎の状態にはどんな治療が適しているのか、一度受診して確認しましょう。
気になる方は、お気軽にクリニックに相談してみてくださいね。

当記事の執筆者
院長写真
村上 知彦
日本泌尿器科学会認定 専門医
日本泌尿器科学会認定 指導医

平成19年3月 長崎大学医学部医学科 卒業
令和2年2月 ABCクリニック美容外科 博多村上院 開設

平成19年3月 長崎大学医学部医学科 卒業
令和2年2月 ABCクリニック美容外科 博多村上院 開設